マイホームの購入手続きを終えられたみなさま。
とくに新築未完成物件を購入された方は、引き渡し、そして入居まで残すイベントは内覧会のみになりましたね。
複雑な住宅ローンの手続きや重説、契約の確認など、本当にお疲れ様でした。
夢の新生活まであと一歩です。
できればこのまま何のトラブルもなく入居の日を迎えられると良いのですが、それは内覧会を終えてから。
初めて足を踏み入れる我が家に心躍る気持ちはとてもよく分かりますが、ここは冷静になってください。
内覧会では入居後のトラブルを避けるため、「しっかりと準備をして臨んでいただきたい」のです。
実は、私も3年前に念願のマイホームを購入したのですが、出産後わずか一週間後に内覧会があったため、全て夫に任せてしまいました。
今思えば、しっかりとチェックリストを作り、事前に準備をしていけば良かったと少しだけ後悔しています。
今回はそんな私の経験を踏まえ、内覧会でのチェックポイントから入居までの流れをご紹介していきたいと思います。
みなさまの参考にしていただければ幸いです。
内覧会って何をするの!?事前準備と6つのチェックポイント
一般的に内覧会とは、入居前の住宅自主検査のことです。
売り主や施工会社が立会い、チェックリスト通りに確認を行う場合と、立会いがない場合があります。
立会いがない場合は、指摘事項の書かれたチェックシートに、自ら記入して提出しなければいけません。
どちらの場合もご自身でしっかりチェックするポイントを把握し、確認することが大切です。
時間は物件によって様々ですが、採寸などに時間がかかるので、半日はじっくり内覧するつもりで臨んでください。
それでは内覧会での6つのチェックポイントをご紹介します。
1つ目は間取り図との相違の確認。
契約時にもらった図面と比較し、違うところがないかチェックします。
2つ目は床や壁などが垂直かどうか。
ホームセンターなどに売っている水平器や、ビー玉を持っていくと便利です。
3つ目建具や水栓などの動作。
お風呂の栓や洗面所の栓。
ドアの開閉などに問題はないか確かめてください。
4つ目は取り付けてあるものの固定状態。
キッチンや洗面所の戸棚など、しっかりと固定されているか確認してみましょう。
5つ目は給排水設備などから水漏れがないか。
私は入居して初めてトイレを使ったら水漏れした経験があります。
事前にチェックしておけば、入居までに改善してもらえたことなので、しっかりチェックしましょう。
6つ目は換気扇などが正常に機能しているか。
これも入居してから気付くと面倒です。
新しいキッチンでいざ手料理を振る舞おうとしたら換気扇が動かず、その日はカップラーメンなんて悲しいことになり兼ねません。
必ず動作の確認をしておきましょう。
大きなチェックポイントは以上になりますが、ベランダやバルコニー、一戸建てであれば庭、マンションであれば共有部など他にもチェックする場所はたくさんありますので、気になる場所は時間をかけて内覧しましょう。
先ほどもご紹介しましたが、壁や床が垂直かどうか調べる水平器やビー玉は持っていくと大変便利です。
メジャーや手持ちの家具のサイズ表も、内覧会でのチェックとできれば入居までの時間で配置や買い足すものを考えることが出来ます。
もちろんデジカメやスマーとフォンは必須です。
汚れや傷などがあった場合撮影して、入居までに直しておいてもらえます。
細かい部分まで確認するため、鏡や懐中電灯などもあると役立ちます。
これらは不動産会社によっては用意してくれることがありますが、やはり持参した方がなにかと安心なので、内覧会までに準備しておきましょう。
それでも不安な場合は、専門家に同行してもらうことも可能です。
やはり物件に関してはほとんどの人が素人ですから、建築士や専門家にチェックを依頼できればより安心して入居の日を迎えられます。
専門家による住宅診断費用(ホームインスペクション)は3万円~6万円程かかりますが、この先何十年と暮らす家のためと思えば決して高すぎることはないと思います。
ついに引き渡しから入居へ!最後の最後までチェックを
内覧会を終えればいよいよ引き渡し日が近づいてきます。
その前に「残金決算」がありますので、期日や持ち物など不動産会社に問い合わせておきましょう。
一般的には融資先の銀行、もしくは不動産会社に出向き、登記書類などに関する説明や署名捺印後、売買金額から手付金を差し引いた残高金を支払い、固定資産税などの税金、仲介手数料や登記費用などの諸経費をすべて支払い、領収書を発行してもらいます。
その後、鍵の引き渡しをして完了します。
だいたい1時間から長くても2時間程度で手続きは終了します。
また、住宅ローンの金利は申し込み時ではなく、ローンの実行日のものが適用されます。
そのため考えていた資金計画や毎月の返済額が変わる可能性がありますので注意しておきましょう。
そして引き渡しのときにも忘れてはいけないのが最終チェック。
可能であれば不動産会社の担当者にも立ち会ってもらい、設備の使用方法なども一緒に説明してもらいましょう。
内覧会で指摘したポイントがあれば、それが改善されているかどうかも合わせて確認してください。
また中古物件の場合は引き渡し時に初めて物件を確認する場合もあります。
その場合は契約時に渡された「付帯設備表」と「物件状況確認書」を見比べて、契約書通りか確認しましょう。
引っ越しと入居後のトラブルにご注意!最後までサポートしてもらおう
引き渡しが終わると、いよいよ引っ越しになります。
3月や4月は新生活を始める人が多く、引っ越し料金が高く混み合います。
その時期の入居となる方は早めに準備をしておきましょう。
私も3月の後半頃の引っ越しでしたが、2か月近く前に数社の引っ越し業者から見積もりを取り、一戸建てでは破格の5万円代で引っ越しをすることが出来ました。
同じ区内ということもありましたが、早めに準備しておくことに越したことはありません。
また大規模なマンションでは、入居説明会で引っ越しの日程や時間を調整したり、管理しやすいように引っ越し業者を特定するなどの措置が取られる場合があります。
そして入居してはじめて分かる瑕疵や設備の故障も起こるかもしれません。
そんな時便利なのはアフターサービスです。
新築物件の場合はこのアフターサービス付きの物件が多いので、何かあれば遠慮なく利用しましょう。
先ほども書きましたが、私は引っ越し当日初めてトイレを使用したところ水漏れが発生しました。
すぐに施工会社に電話を入れると、30分程で修理に来てくれたので助かりました。
それから1年程住んでみると、壁紙の角のつなぎ目に亀裂が出来ているのを発見しました。
施工会社に電話したところ翌日には修繕に来てくれました。
新築はどうしても木材や壁紙クロスが伸縮するので、ほとんどの物件で同じことが起こるそうです。
帰り際に今後も亀裂が入ったら無償で修繕すると約束して頂き、去年も修繕をお願いしました。
こういったサービスは売り主や施工会社によって違うので、契約時に渡される「アフターサービス基準」を確認してみてください。
また、購入の目的が達成できないような大きな瑕疵があった場合、契約の解除を出来ることもあります。
例えば家が傾いていて、とても住める状態ではなかったり、ホルムアルデヒドが出てシックハウス症候群になってしまった場合などです。
これらは「瑕疵担保責任」の対象で、住宅の主要構造の場合は10年の瑕疵担保責任が義務付けられています。
瑕疵担保責任とは売買の目的物に瑕疵があり、それが取引上要求される通常の注意をしても気づかないものである場合に、売り主が買い主に対して負う責任のことです。
もしもの時のために、契約時に明記される「瑕疵担保責任」の項目をしっかり読み込んでおきましょう。
夢のマイホームをご購入されたみなさまへ
理想の暮らしを考えることから始まったマイホーム探し。
色々なことがあったと思いますが、新生活に向けてワクワクされているのではないでしょうか。
もちろん入居してみなければ分からない環境の問題、ご近所の問題など、これからももしかしたら不満に思うことが出てくるかもしれません。
もちろん私にもマイホームに関する細かい不満は多々あります。
野良猫に餌をやるご近所さんのせいで、うちの周りを数匹の野良猫がうろついていることや、向かいのアパートにゴミの日を無視して生ごみを出されるお宅があり、カラスが道路にゴミが散らかすなど、住んでみなければ分からない不満です。
それでもやはりマイホームを購入したことは後悔していません。
旅行や帰省のあと我が家に帰るとホッとしますし、一部以外のご近所さんはみんな優しく地域に根を張って生きることの大切さを強く感じます。
隣にどんな人が住んでいるか、賃貸を借りているときは知ろうともしませんでしたが、子供がいる今は、どんな人たちが周りに住んでいるか知っていると本当に心強く安心できます。
マイホーム購入は単に広い家に暮らしたいとか、最新の設備で便利に過ごしたいという希望を叶えるだけでなく、どのような生き方をしたいかも考えさせてくれます。
今からマイホームをご検討される方は是非、理想の暮らしと共に理想の生き方についても考えてみてください。
マイホーム購入を通して自分の将来と向き合う貴重な機会になると思います。
時間は命の砂時計!時間を無駄にしないで効率よくマイホームを探す方法