家を建てる時に先ずはCMで見かけるハウスメーカーの住宅展示場に足を運ぶと言う方も多いと思います。
私は3年前にハウスメーカーと工務店の両方を比較し、最終的に工務店にお願いした一人です。
実家も兄弟も親戚も積水ハウスで家を建てているので、自然な流れでいくと積水ハウスで建てるものだと思っていました。
しかしなぜ大手ハウスメーカーを選択しなかったのか。
今回は住んでいたからこそのメリット、デメリットを紹介していこうと思います。
ハウスメーカーのメリットは「知識が乏しくても家が建てられる」
なぜ積水ハウスを選んだのかを親や親戚に聞いてみました。
皆、「口を揃えて間違いないから」「会社が大きいからアフターケアも充実してるだろうから」と言います。
確かに地場の工務店や建築家は正直いつ会社が傾くかわかりません。
建てた後の安心感はメリットの1つだと言えます。
そして初めて家を建てる人ばかりを相手にしているので、どんどん提案してくれます。
研究開発費が充実しているので研究結果に裏付けされたノウハウは工務店がどんなに頑張ってもなかなか追いつけないところです。
最初に色々と丁寧に家の事を教えてくれるので、「いいかなって」思ってしまってファーストインプレッションのまま工務店等を見ずに建てちゃう人って案外多いみたいですよ。
ただ今回我が家の場合「間違いない」と言う部分を疑ってみることからスタートさせました。
工務店や設計事務所の話に耳を傾ける事で、両方の意見からフラットな状態にして家づくりをスタートさせたかったのです。
工務店や建築会社に行く前にハウスメーカーを巡って気づいたのですが、施主側に得にこだわりが無ければハウスメーカーで家を建てる事はメリットだと思います。
なぜなら大手のハウスメーカーの場合、規格がある程度固まっているので、設計の自由度がそれほどありませんが、施主側もそれで事足りてしまう場合がほとんど。
また不自由に感じる事もありません。
しかし私の場合、小さい頃から花粉症やアレルギーが少しあったので、自分で家を建てる際には徹底的に家の中の空気や換気にこだわった家づくりをしたかったのです。
もちろん積水ハウスにも自動換気システムはあります。
しかし、フィルターは手の届かない高い位置にあり、頻繁に掃除するのが億劫になるような場所でした。
住んでいる人が容易にメンテナンスできないのは何か間違っていますよね。
大手のハウスメーカーだから、全てが最高のものかと言われると、案外そうでもないと気づかせてくれたのがこの換気システムに関してでした。
ハウスメーカー最大のデメリットは「坪単価が高い!」
ハウスメーカーは全国に支店があり、そこでたくさんの人が働き、テレビやラジオから毎日のようにCMが流れています。
実際に建てられた方のお家を内覧できるイベントなども充実しています。
住宅展示場はどれも豪華で実際こんな家に住む人は、一握りの人だと誰もが気づくようなお金のかけようです。
これだけ資金力があるのはとってもすごいことですよね。
地場の工務店がそんな事をすると、一瞬で経営難に陥ってしまいます。
ハウスメーカーの平均坪単価は、
「積水ハウスで79万円」
「へーベルハウスで82.6万円」
「住友林業で82.4万円」
「セキスイハイムで77.4万円」
平均的な坪床面積が40坪程で計算しても3,000万円は超える計算になります。
同じ条件で地元の工務店で家を建てた場合は、「坪45~50万ほど」で建てることが出来ます。
ハウスメーカーは全国展開しているので、材料調達や実質の工事費用なども本来は抑えられるはずです。
しかし、施工主が支払う坪単価の中には、「広告宣伝費が含まれている」ことに、気づかなければいけないと思いました。
高いから最高の品質を提供しているか?と言われると、それに勝るとも劣らないいい仕事をしている工務店や建築家も存在します。
私たちは、知ろうとしないまま、家を建てている現実があったのです。
工務店や地場の建築会社が生き残っているのには、それなりのワケがありました。
いい仕事をしないと、今の時代すぐ口コミで叩かれてしまいます。
それだけではなく、倒産の危機に追い込まれる事もあるでしょう。
ハウスメーカーは予算に合うのか?建てたい家を明確にすることが重要
ハウスメーカーのブランド名だけで、家を決めていませんか?
営業さんの対応が良かったから、ハウスメーカーに決めようか?
なんて理由で決めていませんか?
それでは失敗してしまいます。
確かに家を建てるうえで、とても大切な事に違いありません。
実際、姉の家を建てる時に積水ハウスの現場は、いつ行っても綺麗に整理整頓されていました。
現場で働く職人さんたちは、挨拶もきちんとしてくれる、とても気持ちのいい現場でした。
ですが、私が依頼した工務店もいつ行っても整理整頓がされていて、大工さん達も挨拶はもちろん丁寧に接してくれました。
営業さんも真面目で熱心です。
それでいてそんなに押してこない、感じの良い人でした。
ハウスメーカーには、優れた家造りのポイント(構造・材料・間取り・設備・アフターケアなど)が沢山あります。
でも、何かいい面があったとしても、それが万人にとっていい家の定義にはならないのです。
マイホーム購入にあたり、「価格、構造や広さ、デザイン性、間取り・設備、立地や環境、アフターケアなど」の優先順位を決めなくてはいけません。
全て必要だとなれば、それはもう高いお値段の張るマイホーム計画になることでしょう。
高額のマイホームを購入できるだけの資金があれば良いですが、自分の身の丈に合う予算の物件を購入する方がもっと大事です。
一生付き合う事になるマイホームですから、後々に長く続く住宅ローンが家計に与える影響も考え、負担が大きくならないようにしなければ、「経済的・精神的に苦しいばかり」です。
マイホーム計画は、万人全てに共通するものではありません。
人それぞれのカスタマイズ・個別のオリジナルな住宅計画になります。
自分なりの「優先順位」や「メリットとデメリット」を書き出してみるのが一番の方法。
どこで建てようか迷われている方は、自分なりの答えを見出してみてください。
その気づきが、きっとあなたにとって満足のいく家になるはずです。