30代主婦様からローコスト住宅を建築した体験談を紹介致します。
マイホームを購入したきっかけは、私たち夫婦は元々賃貸マンションに住んでいたところから始まります。
マイホーム建設…?そんな人生設計は我々のレールには組み込まれていない、なんて他人事のように思っていましたが、ある日突然主人が言いました。
「この歴史的な低金利のご時世・・・!家を建てるなら今しかない!」…と。
マイホーム購入前に行う事
1.家族の理想をざっくり紙に書き出してみる。
→和風?庭は広くないとダメ?我が家は何を重要視しているか?
2.片っ端からモデルルームを見学する。
→見学ポイントを別途下記にてまとめています、ご参照ください。
3.好みにマッチしたハウスメーカー(※以下、HMと略す)を更に掘り下げて調べていく。
→書籍(図書館含む)/ブログ/HPなどで、メリットデメリットを確認しましょう。
土地選びは一番最後!?
意外かもしれません。マイホームと言えば、まず土地から・・・良い土地は早い者勝ち!と思う方が多いでしょう。
しかし実際は、土地をキープした後、すぐにどのHMで「建てますか?お金は?契約は?」と立て続けに契約事項を迫られます。
HMはいくらでも待ってくれますが、土地は仮契約のまま待ってはくれません。すぐに事が運ばないと、違う人へ購入権利が移ってしまう可能性が高いのです。
焦ってリスクを背負うよりは、じっくりとHM(建物の内容)を決めて、お気に入りの土地が販売されるまで待ちましょう。
【筆者失敗談】
筆者もまずは良い土地選びから…と焦って土地をキープしたはいいものの、キープ期間の交渉や、契約等を迫られてアタフタ致してしまいました。
友人(某HM営業)にも言われたものです…。
「家造りは土地探しからだと思ったら大間違い!HMをまず先に選べ!!」と…。
モデルルームで注意する点
1.各HMの【標準設備】をしっかり確認する。
どのHMも【自社をよく見せよう】としており、オプション料金がかかる設備を入れ込んで展示している所が多いので注意が必要です。
例:食器洗浄機モデルルームでは付いていたので、きっと我が家にも付くよね…!なんて思っていると
実はオプション設備でした!ハイ、追加料金△万円発生~なんて事も…
どこまでが標準設備なのか?
HPには記載されていない点も多い為、答えは営業マンに聞くしかありません。そしてこの確認事項は、本格的に打ち合わせを始めて、初めて気付くポイントになります。
いわば落とし穴です。
我が家ではこの落とし穴に見事落ち、契約金支払い後に別のHMに変えた程です…。
(※下記参照)
【筆者失敗談】
某キッチンメーカーの一推し機能がほとんどオプションでした。
「うちは○○シリーズのキッチンです!」と言われ、シリーズの全仕様が付いてくるのだろうと鵜呑みにしていると
○○シリーズのキッチンではあるが、換気扇・流し台など一部箇所は【弊社独自仕様】になっていた。つまりランクダウンの物を入れてます、という意です。ローコストHMに多い仕様ですね。
あの設備は欲しかったから追加。この設備も付いてないの?追加しよう…なんて追加を重ねていると、あれっ、いつの間にか坪単価が70万円台!?
大手HMと同金額!?なんで…!?という事になりかねません。安さの裏には秘密があります!要注意です。
2.壁紙の繋ぎ目や天井の四隅など、基本的な施工部分を確認する。
しっかり綺麗に仕上がっている?ガタガタしてはいませんか?
マイホームは長い付き合いになりますから、ある程度しっかりとした仕事をしてくれるHMを選んだ方が良いでしょう。
大手HMだけ見ていると分かりにくいのですが、比較的小さな工務店のモデルルームなどと比べると違いは一目瞭然です。金額だけではなくこういった細部まで見比べてみると、面白いですよ!
3.営業マンとの相性はどうか?
実は一番重要な点かもしれません。フレンドリーな接客を好む方・経験を積んでいる営業マンを好む方、好みは人それぞれですので自分に合った営業マンが付いてくれるまで、粘り強く通ってみましょう。
・大まかな予算
・理想の家の詳細(絶対に外せないポイント、重要視している部分)
などを伝えられたら良いですね。
理想としている参考雑誌の切り抜きや、スマホの画像があると伝わり易いので、あらかじめ用意しておくとスムーズです。間違っても、他社と比較して悪口を言うようなHMだけは選ばないようにしましょう。
(意外と多いです…そして営業の仕方が荒いのでオススメしません)
【筆者失敗談】
実は今のHM(3社目)に決まるまで、合計2社を二転三転致しました。1社目を蹴った理由は【営業マンとウマが合わなかったから】です。
1社目は、夢見がちな我々夫婦でも手が届きそうな金額を提案してくれて、良いグレードの設備が整ったHMでした。担当の営業マンは、ハッキリ物事をおっしゃるタイプ。頼もしい…ここに決めようかどうしようか?と迷っていた頃。
連日、営業マンからのTEL&ピンポンコール。
「次の打ち合わせはいつにしましょう?」「まだお決まりになりませんか?」「今お宅の前に居るのですが、ご在宅でしょうか?」等々。思い出しても頭が痛くなるほど。
「今月決めて頂かないと、売り上げが厳しいんです!」なんて漫画のような事も言われました。
また、主人のコートを見て「●●ブランドのすごく高価なコートですね。それほど高価な物を買われるなら、マイホームにはもっとお金をかけなくちゃ!」と言われた事が一番記憶に残っています。…頼もしいというか、お金にがめつい方でした。
2社目を蹴った理由は【標準仕様のグレードが低かったから】です。2社目は、地元では中堅の、ローコストHMでした。
パッと見、モデルルームの仕様には満足。うちはお金持ちでもないのだから、このランクのHMでいいじゃないか。…と。結果は、上記記載の通り、標準仕様の設備ランクがとても低かったのです。
ちゃんと確認しなかった私が悪い…その通り…。仮契約金(10万円/自己都合で解約の場合、返金されない)を支払った後に気づいた為、なんとかこのHMで決めてしまいたかったのですが
「この設備は…?」「オプションです」「ドアをハイドアにしたい…」「厳しいですね」、そして融通が利かない…!
これもローコストHMの特徴かもしれません。
安い材料をまとめて仕入れて、一定数でカットしている為か、ところどころの融通が全く利きません。
また、家の図面は営業マンがCADで作成するレベルです。1級建築士は在籍していますが、仮契約の図面チェックをするくらいでしか同席されませんでした。
つまり、図面の打ち合わせで「こうした方が良いですよ」等のアドバイスが一切ないのです。営業マンの「過去のお客様はこうでした~」レベルのお話しか伺えませんでした。
そんな営業マンが提案してくれた図面。知り合いの一級建築士に見せた所、
「なにこの家…。明かりが入らなくて真っ暗だし、風通しが悪いけど良いの?」と言われ、衝撃が走りました。
坪単価の高い、大手HMにはこういう事はないでしょう。彼らは、営業・インテリアコーディネーター・建築士がチーム一丸となって家造りをサポートしているのです。勿論、その分の人件費が坪単価に影響しているのでしょう。
ですから、ローコストHMで家を建てる場合、【自分で調べて、自分で学んでいく姿勢】がないと良い家は建たないでしょう。アドバイザー分の人件費を節約したような物なのです。はじめは大変ですが、自力で学んでいくと自分らしい工夫を施した家が出来、満足感が増えますよ!
最後に…
いかがでしたでしょうか?マイホーム購入のポイントは
- 事前によく調べる
- 現場で実際に確認する
- 家に帰って、HP/ブログ/書籍などでもう一度よく調べる
上記3点です。
調べる事ばかりで頭が痛くなるかもしれません。
「家は3回建てなければ成功しない」なんてよく言われていますが、本当にその通りです。
打ち合わせが進むごとに、あぁすれば良かった…
建ててから気付く、ここが何だか違う…なんて後悔は、家を建てた方なら誰にでもある事でしょう。
出来るだけ後悔しないようにする為には、自分で調べて・見て・考えて・悩んでみることです。
行き詰った時には、新しい家が並ぶ街へ足を運んでみると良いかもしれません。うちはあの点で悩んでいたけど、このお宅はこうしてる…やっぱりマイホームって良いなぁ、欲しいなぁ、と思えたら、気分転換は成功です。
予算ありきとは思いますが、ローコストにはローコストの理由がありますのでしっかりと見極めてましょう。素敵なマイホームが手に入ると良いですね!