マイホームを建てるとき、土地を持っていない方はまず土地探しから始まりますよね。我が家もそうです。その中で私は、ネガティブなイメージをもたれやすい北道路に狙いを定めて土地探しをしました。それは家を建てたらこんな生活がしたいなというイメージがあり、それを叶えるのは北道路の家だと思っていたからです。
私の家族は30代専業主婦の私、同い年でサラリーマンの夫、小学一年の長男、幼稚園年少の長女、そして半年後に誕生予定の第三子です。もうすぐ5人家族になる予定です。
そもそもマイホーム探しを始めたきっかけは上の子2人が育ってきて、それまで住んでいたマンションでは手狭になったからでした。そのマンションは主人の会社の借上社宅ですが、40歳には退去しなくてはなりません。年齢制限ギリギリまで住んで、子どもたちが成長してから引っ越すよりは早いほうがいいと思い、我が家の家探しが始まったのです。
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マイホーム購入費用の概算
土地43坪(2500万)、建物30坪(1850万)の合計4350万。
頭金350万、期間35年、変動金利 0.75%(住信SBI銀行)、月々11万返済(団信加入)
諸費用(仲介手数料なし、手付金120万、登記費用45万、登記事務手数料8万、印紙税2万、火災・地震保険費用18万、)
外構工事・地盤改良工事・上下水道工事は建築条件付き土地のため、ハウスメーカー負担。
引っ越し費用8万、新しく揃えた家具・カーテン費用120万
頭金は800万ほど準備してありました。
しかし全てを使わず4000万を過ぎた分だけ入れて残りは寝かせておき、住宅ローン減税が終わった11年めに10年分の貯金とともに期間短縮の繰り上げ返済をしたほうがお得と、主人が計算したので350万のみ頭金にあてました。
頭金を寝かせる方法は住宅ローン減税の恩恵を多く受けられるメリットに加え、現金が手元に残る安心感、10年の間に契約者に万一のことがあっても団信保険があるので、残された家族のお金にできるという事があります。
しかし頭金を寝かしたことで総支払額が高くなるのも本末転倒ですので、各家庭の状況をしっかりとシミュレーションしたほうが良いです。
土地を見る前に!夫婦でトコトン夢を話し合おう!
家を探すにあたり、夫婦で譲れない条件を相談しました。夫婦でこだわったのは以下の6つです。
1 主人の通勤1時間半圏内で緑の多いのびのびとした地域であること。
主人の実家は田舎で、主人は山で転がり、川に飛び込むというような子ども時代を過ごしていた人です。子どもは自然の中で元気に育てたいとずっと言っていました。ですがあまり田舎だと通勤にも将来の進学にも影響が出てしまいます。ですので通勤1時間半ほどを目安にしました。
2 主人の実家と同じ沿線上であること。
主人は長男で親の面倒を見る責任がありますが、職場が実家から離れているため親の近くにマイホームを建築することは出来ませんでした。通勤には遠くて厳しいので、せめて同じ沿線で何かあったときにはすぐ駆けつけられるようにしたいのと希望でした。
3 ローン金額は抑えめで、ボーナス払いは無しにすること。
当時はまだ妊娠前で、3人目を希望していたことから住宅ローンが家計を圧迫しすぎないように気をつけました。ボーナスは急に減給になることもあるので、貰ったときには貯金して繰り上げ返済に当てようと思っています。
4 車2台分の駐車場がとれること。
夫婦ともにバイクが趣味なので、家族用の車に加えバイクの駐車場も必要でした。また将来、子どもが車を持つことも考えています。
5 子どもたちに独立の部屋が作れること。
私自身、小さいときには年の離れた姉と同室でした。年頃になると狭くてもいいので一人きりの空間が欲しかったです。子ども3人に狭くてもきちんと独立した部屋を作ってあげることが希望でした。
6 日当たりがよく風通しのいい開放的なリビングでのんびりできること。
これが私達夫婦の一番の条件でした。ともに一軒家育ちの私達。マンションでは窓をあけるとベランダからお隣の気配を感じたりして、それにいまいち慣れずにいました。せっかく家を建てるなら格好をつけずにのびのびしたい!日当たりの良いお部屋でごろごろお昼寝したい!リビングに続きのウッドデッキで子どもたちがプールをしたり、お風呂上がりに縁側のように腰掛けてビールを飲んだり・・・。そんな生活がしたいというのが私達夫婦の希望でした。
そして私達家族は、南側に道路のない北側が道路になっている土地を探すことにしたのです。日当たりを一番に考えたら、南道路の土地が一番だと思いますが、道行く人からリビングが丸見えなのがネックになります。南道路の家っていつもレースカーテンが閉めてあるお家が多いですよね。そんな状態でウッドデッキを作っても人の目が気になって、活用できないと思いました。
あとは金額です。南道路の土地は北道路に比べると金額も高めです。その差額を家を心地よくするために使えば、プライバシーも守れて居心地のいい家が作れるのでは、と思いました。これはマイホームを建てよう!となった段階で主人と決めた条件です。土地を見に行く前の時点でよく話し合ったほうがいいと思います。
実際に業者と土地を見に行くと、今まで経験したことのない金額の買い物にかなり舞い上がります。夫婦で意見のすり合わせができていないと実際に土地を見に行っても、業者の話にうなずくだけで、どこに注目して見ればいいのかわからず、チェックができません。帰ってきてからあの土地の良いところは?悪いところは?と考えて検討できるよう、予めポイントを決めておいたほうが良いと思います。
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土地探しは家探し!ハウスメーカーもしっかり検討して。
エリアと条件を決めたのでまずはインターネットで情報収集をしました。気になる土地があれば問い合わせをし、現場を見に行きました。不動産屋に行くと予算や条件を聞かれ、他にもめぼしい土地があれば紹介してくれます。たくさんの不動産屋に行きましたが、最終的には2社に絞り込んでやり取りしました。
A社もB社も地場のハウスメーカーで情報が豊富、建築金額も同じくらい、営業の方の人柄も甲乙つけがたかったので、あとはどちらがいい土地を紹介してくれるかでした。ネットで検索できるような土地はどこの不動産屋でも紹介できます。違いが出るのは建築条件付きの土地です。私もはじめは好きな工務店を探して家を建てるのもおもしろいかと、条件なしの土地ばかり探しました。
しかし駅近や買い物に便利な場所などの条件のいい土地は条件付きの土地ばかり。その為いくつかのハウスメーカーを訪問し、建材や間取りの自由度、設備などを検討した結果、A社とB社の建築条件付きの土地も候補に加えることにしました。どんなにいい土地でも希望している家が建たなくては意味がありません。ですので条件付きの土地の場合は土地先行ではなく、ハウスメーカーも見極めてから購入するべきだと思います。
日当たりを確保できる北道路に狙いを定めていましたが、なかなか希望の土地は出てきません。見に行っても広さがもの足りなかったり、駅から離れていたり・・・。難しい条件だとは自覚していましたが、正直土地探しに疲れてしまう時期もありました。そんなときは営業の方に「いい土地が出たら連絡ください」とお願いして、自分はネットを見ることもなくのんびり過ごしたりしました。モチベーションが上がったらまた自分でも探したり、そんなことを繰り返して気づけば1年半立ってしまったのです。
それからA社の営業から「ある駅近の土地を購入し、条件付きで売り出す。造成はこれからだが、希望に合うのでは。」と連絡をもらい、見に行くことにしました。その土地は駅から10分のなだらかな坂の途中でした。もう更地でしたが、もとは豪邸が一軒建っていてそこを10分割して分譲するとのことです。
そして坂の途中なので造成の関係でひな壇になり、北道路の土地は南道路の土地より1メートルほど高くなるというのです。それでいて同じ坪数で南道路の土地よりも価格は安いとのことで、その分広めの土地を購入して建物を北側に寄せればプライバシーも日当たりも、広い庭も確保できます。我が家はその土地を購入することにしたのでした。
当初に決めた条件はほとんどクリアすることができました。建築条件付きの土地ですが、間取りは自由でしたので子ども部屋も無事に確保しました。ただ一つ、土地の購入金額は目標金額を上回りましたが、その分ハウスメーカーがオプション金額を多少サービスしてくれて、ボーナス払いのない範囲で留めることに成功。これは条件付きの土地のメリットだったかと思います。
土地の購入が早かったため、季節ごとの状況を確認しながら間取りを考えることもできました。我が家の真裏に当たる南側には2階建ての家が完成しています。冬にはそのお家の影に入りますが、高い土地のおかげでそれもリビング前のウッドデッキまで。リビングはちゃんと日が入ります。両隣にも家が建つ予定ですので我が家の庭とウッドデッキは4方を囲まれたプライベート空間にすることができました。安心して子どもたちを遊ばせることができます。
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まとめ
家を建ててみて改めて事前準備の重要性を感じました。
家のイメージ、理想の間取り、立地条件、その家でどんな生活がしたいのか、何人で住む、予算は・・・など初めての高額な買い物に舞い上がりそうなとき、あらかじめ準備したことが歯止めをかけて冷静さを取り戻させてくれました。
夫婦でよく話し合うことでお互いに家探しに前向きになれて、いい家を作るという目標に向かって一緒にがんばることができました。この時期、主人とは本当によく相談し合い、今まで聞いたことのなかった考えを聞くこともあり、いい時間を過ごすことができました。
家を建てることは大変ですがとても楽しいひと時です。注文住宅には建売にはない面白さが有ります。許されるだけの時間をかけてぜひ皆さんに素敵な家を建てていただきたいと思います。